AICLI CHEATS ● 基礎知識 08 · LLM(大規模言語モデル)とは 最終更新 2026.05.17
08
基礎知識 / FUNDAMENTALS

LLM(大規模言語モデル)とは


AI CLI の中身で動いているもの。トークン、コンテキスト、プロバイダの違い、料金感覚を実用ベースで整理。

公開 2026.05.17

LLM(Large Language Model、大規模言語モデル)は、Claude や GPT や Gemini の中身そのもの。AI CLI を使うとき、入力したプロンプトはこの LLM に渡って、テキストとして返ってくる。

このページでは「LLM とは何か」の学術的な解説はしない。CLI を使う上で必要な、料金とコンテキストとモデル選びの基礎だけ整理する。


トークン

LLM はテキストを「トークン」という単位で処理する。だいたいの目安:

  • 英語: 1 トークン ≒ 4 文字 ≒ 0.75 単語
  • 日本語: 1 トークン ≒ 1〜2 文字(ひらがな・カタカナは1文字1トークンに近く、漢字はやや少ない)

料金は トークン数で課金される。入力(プロンプト + コンテキスト)と出力(応答)で別単価。

ざっくり計算:

  • 「200行のTypeScriptファイルを読ませて要約させる」 → 入力 3,000 トークン + 出力 500 トークン
  • 「リポジトリ全体(50ファイル)を解析させる」 → 入力 100,000 トークン + 出力 2,000 トークン

長文ファイルを毎回読ませる作業は、トークン消費が一気に膨らむ。


コンテキストウィンドウ

LLM が一度に扱えるトークン数の上限。現行モデルだと:

  • Claude Opus / Sonnet: 200K トークン(拡張で 1M トークン)
  • GPT 系: モデルにより 128K 〜 1M トークン
  • Gemini 2.5 Pro: 1M トークン超

数字は大きいが、実際の運用では「コンテキストに何を入れるか」の選別が品質を左右する。

  • 全部入れる → 関係ない情報がノイズになり、応答精度が落ちる
  • 必要なものだけ入れる → 精度は上がるが、選別の手間が増える
  • AI CLI(Claude Code、Codex 等)は、必要なファイルだけを動的に読みに行く仕組みを持っているので、ユーザーが全部渡す必要はない

モデルの種類と使い分け

各プロバイダは「速い・安い」モデルと「遅い・賢い」モデルを揃えている。

プロバイダ速い・安い遅い・賢い
AnthropicHaikuOpus
OpenAIGPT-5.3 (mini系)GPT-5.4
GoogleGemini FlashGemini Pro

使い分けの定石:

  • 下見・概要把握 → 速い・安いモデル
  • 重要な refactor、複雑な仕様変更 → 遅い・賢いモデル
  • 大量の機械的処理(複数ファイルの一括変換) → 速い・安いモデル
  • 意思決定の伴う設計提案 → 遅い・賢いモデル

AI CLI のセッション中に /model で切り替えられるので、用途に応じて変えるのが効率的。


プロバイダの違い(実用観点)

学術的なベンチマーク順位ではなく、CLI で日常使いした体感での違い。

Claude(Anthropic)

長い文脈の保持と、コードの意図解釈が安定している。「このコードベース全体を踏まえて refactor」みたいな粘りが要る作業に強い。

GPT(OpenAI)

汎用性が高く、創造的なタスク(コピーライティング、新しい設計提案)でバランスがいい。ツール呼び出しが安定している。

Gemini(Google)

長文コンテキスト(1M トークン以上)を扱うのが得意。Web 検索との統合が組み込まれているモデルがある。

ただし「どれが一番賢いか」はタスクとモデル世代でコロコロ変わるので、絶対視しないほうがいい。


料金感覚を持つには

CLI を使い始めて最初に意識すべきは、「何をすると課金が跳ねるか」のパターン把握

跳ねやすいパターン:

  • 長文ファイルを毎回読ませる(CLAUDE.md / GEMINI.md に要約を入れて差し替えると改善)
  • 大量のファイルを @dir 系で渡す
  • エージェントに長時間タスクを任せて放置(途中で何度も自己修正してトークンを消費)

跳ねないパターン:

  • ピンポイントの質問と修正
  • スクリプト経由の単発実行(-p フラグ)
  • プロジェクト記憶(CLAUDE.md など)で前提を持たせて、毎回の指示を短く

各 CLI には /cost 相当の確認コマンドがあるので、最初の週は毎日チェックして感覚を掴むのがいい。


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